利用者の家での生活を支えるのがホームヘルパーの仕事だ。そのため、利用者やその家族を取り巻く介護環境の変化に、いち早く気づくポジションにあると言える。

ちなみに介護環境の変化とは、家庭内のみならず、地域社会との関係性まで含むものだ。つまりホームヘルパーは日ごろから、利用者の日常生活だけではなく、居住する地域社会の変化にも敏感になる必要がある。もし問題を発見したならば、所属する事業所や機関に素早く伝え、問題に対処しなければならない。また、居宅介護サービス計画や介護予防サービス計画、あるいは訪問介護計画といったケアプランを修正し、さらに優れたプランが立案されるように、適切にフィードバックする必要もある。

このように、問題を見つける役割とともに、ケアマネジメントの一部機能も担っているのがホームヘルパーだ。ホームヘルパーがこれら一連の仕事をスムーズに進めるには、利用者と同じ地元に住み、その地域をよく知った人材が理想的だろう。

例えば、利用者に何らかの変化や異常を察知した場合でも、その地域にある施設や機関へ適切に連絡し、問題をスピーディーに解決することが可能だ。また自分の地元のことであれば、自分自身のことのように緊張感をもって、利用者と接することもできる。そして介護を通じて、実際に地元へ貢献できることも魅力である。

他方、利用者の立場からみても、同じ地元に住むホームヘルパーに介護されたほうが、ずっと安心感や親しみやすさを持てるだろう。